仕切り板でコロナ対策、残る懸念
部屋や空間にて、それらを仕切る板状の製品や、仕切られた部分のことを「パーティション」(Partition) と言います。
今年は、新型コロナウイルスの流行を受け、(効果は限定的ながら)感染対策品の普及が進んでいます。
米副大統領候補によるテレビ討論会の会場では、新型コロナウイルス感染対策としてプレキシガラス(アクリル板)の仕切りが設置されました。
これは感染対策を強化しているようにみえるものの、実際は空中浮遊粒子が部屋中にまん延することをあまり阻止でず、感染対策としてはあまり機能しないとの指摘もあります。
コロラド大学ボルダー校で機械工学を教えるシェリー・ミラー教授は、「プレキシガラス製の仕切りではこれらから保護することはできない」と述べます。
ドナルド・トランプ大統領や複数の政権スタッフが新型コロナウイルスの検査で陽性の結果になったため、副大統領討論会では改めて感染拡大阻止が喫緊の課題となっていました。
理化学研究所などのチームは、スーパーコンピューター「富岳(ふがく)」を使い、オフィスなどにあるパーティション
(仕切り板)が、せきで飛ぶ唾液(だえき)などのしぶき(飛沫[ひまつ])を防ぐ効果を解析しています。
結果、仕切り板が顔の高さより低いと、効果が小さいと推定され、オフィスや飲食店での新型コロナウイルス対策の参考になりそうです。
チームは、エアコンの風がなく、室内の他の人の呼吸の影響の無い最もしぶきが広がりにくい場合を調べました。
一般のオフィスで一つの机に4人が2人ずつ向かい合うように座り、うち1人がせきをした場合、仕切り板の高さによって、せきのしぶきの動きがどう変わるかをシミュレーション。
2回の強いせきで、およそ1~数百マイクロメートルのしぶきが計5万個飛ぶとの条件で計算し、仕切り板の効果を調べました。
すると、仕切り板がない場合、比較的大きなしぶきは、せきをした人のすぐ近くに落ちました。
しかし、小さなしぶきは霧のようになって正面の人の方に向かい、斜め前の人や、横に座った人の方にも広がりました。
机に仕切り板がある場合、椅子に座った人の口ほどの高さにあたる、床から120センチの板では、一部は止まるものの、小さなしぶきが、仕切り板の上を乗り越えて広がる様子が確認できました。
一方、座った人の頭がほぼ隠れる、140センチの高さの板では、周りの人には、ほぼかかっていませんでした。
「富岳」によるシミュレーション画像;
▲右手前に座った人がせきをしたときに、しぶきが広がる様子。
パーティションの高さが140センチの場合、周りの人にはほとんどかかっていない。
▲右手前の人がせきをしたとき、パーティションの高さが 120センチだと、周りの人まで届く計算結果になった。
(理研・豊橋技術科学大提供、京都工芸繊維大・大阪大協力)
理研の坪倉誠チームリーダーは「オフィスのパーティションは会話のために目が見える高さの場合が多いが、せきをした場合、10マイクロメートル以下の飛沫は空気の流れにのってパーティションを回り込み、相手にかかる。
感染を効果的に防ぐには、最低、頭ぐらいの高さが必要だ」と話しています。
▼コロナウィルス防護のため、弊社でも さまざまな「ガラスパーティション」を提案しております。
参考文献;
朝日新聞デジタル(2020/6/3)
「仕切り板、顔より低いと効果小 スパコンで防止策を解析」
https://bit.ly/36gXfCK
ウォール・ストリート・ジャーナル(2020/10/8)
「米副大統領討論会、アクリル板でコロナ対策も残る懸念」
https://on.wsj.com/3paDuFw
University of Colorado at Boulder
(コロラド大学ボルダー校)
https://www.colorado.edu/
理化学研究所
https://www.riken.jp/
国立大学法人 豊橋技術科学
https://www.tut.ac.jp/
国立大学法人 京都工芸繊維大学
https://www.kit.ac.jp/
国立大学法人 大阪大学
https://bit.ly/2U7W42H
Wikipedia;
パーティション(用品)
https://bit.ly/32snPYf
富岳(ふがく)(スーパーコンピュータ)
https://bit.ly/36dIsZo
今年は、新型コロナウイルスの流行を受け、(効果は限定的ながら)感染対策品の普及が進んでいます。
米副大統領候補によるテレビ討論会の会場では、新型コロナウイルス感染対策としてプレキシガラス(アクリル板)の仕切りが設置されました。
これは感染対策を強化しているようにみえるものの、実際は空中浮遊粒子が部屋中にまん延することをあまり阻止でず、感染対策としてはあまり機能しないとの指摘もあります。
コロラド大学ボルダー校で機械工学を教えるシェリー・ミラー教授は、「プレキシガラス製の仕切りではこれらから保護することはできない」と述べます。
ドナルド・トランプ大統領や複数の政権スタッフが新型コロナウイルスの検査で陽性の結果になったため、副大統領討論会では改めて感染拡大阻止が喫緊の課題となっていました。
理化学研究所などのチームは、スーパーコンピューター「富岳(ふがく)」を使い、オフィスなどにあるパーティション
(仕切り板)が、せきで飛ぶ唾液(だえき)などのしぶき(飛沫[ひまつ])を防ぐ効果を解析しています。
結果、仕切り板が顔の高さより低いと、効果が小さいと推定され、オフィスや飲食店での新型コロナウイルス対策の参考になりそうです。
チームは、エアコンの風がなく、室内の他の人の呼吸の影響の無い最もしぶきが広がりにくい場合を調べました。
一般のオフィスで一つの机に4人が2人ずつ向かい合うように座り、うち1人がせきをした場合、仕切り板の高さによって、せきのしぶきの動きがどう変わるかをシミュレーション。
2回の強いせきで、およそ1~数百マイクロメートルのしぶきが計5万個飛ぶとの条件で計算し、仕切り板の効果を調べました。
すると、仕切り板がない場合、比較的大きなしぶきは、せきをした人のすぐ近くに落ちました。
しかし、小さなしぶきは霧のようになって正面の人の方に向かい、斜め前の人や、横に座った人の方にも広がりました。
机に仕切り板がある場合、椅子に座った人の口ほどの高さにあたる、床から120センチの板では、一部は止まるものの、小さなしぶきが、仕切り板の上を乗り越えて広がる様子が確認できました。
一方、座った人の頭がほぼ隠れる、140センチの高さの板では、周りの人には、ほぼかかっていませんでした。
「富岳」によるシミュレーション画像;
▲右手前に座った人がせきをしたときに、しぶきが広がる様子。
パーティションの高さが140センチの場合、周りの人にはほとんどかかっていない。
▲右手前の人がせきをしたとき、パーティションの高さが 120センチだと、周りの人まで届く計算結果になった。
(理研・豊橋技術科学大提供、京都工芸繊維大・大阪大協力)
理研の坪倉誠チームリーダーは「オフィスのパーティションは会話のために目が見える高さの場合が多いが、せきをした場合、10マイクロメートル以下の飛沫は空気の流れにのってパーティションを回り込み、相手にかかる。
感染を効果的に防ぐには、最低、頭ぐらいの高さが必要だ」と話しています。
▼コロナウィルス防護のため、弊社でも さまざまな「ガラスパーティション」を提案しております。
「詳細ページはこちら」
参考文献;
朝日新聞デジタル(2020/6/3)
「仕切り板、顔より低いと効果小 スパコンで防止策を解析」
https://bit.ly/36gXfCK
ウォール・ストリート・ジャーナル(2020/10/8)
「米副大統領討論会、アクリル板でコロナ対策も残る懸念」
https://on.wsj.com/3paDuFw
University of Colorado at Boulder
(コロラド大学ボルダー校)
https://www.colorado.edu/
理化学研究所
https://www.riken.jp/
国立大学法人 豊橋技術科学
https://www.tut.ac.jp/
国立大学法人 京都工芸繊維大学
https://www.kit.ac.jp/
国立大学法人 大阪大学
https://bit.ly/2U7W42H
Wikipedia;
パーティション(用品)
https://bit.ly/32snPYf
富岳(ふがく)(スーパーコンピュータ)
https://bit.ly/36dIsZo