いろいろな所で輝く「ステンドグラス」の伝統美

いろいろな所で輝く「ステンドグラス」の伝統美
「ステンドグラス」は、エ字形の断面を持つ鉛のリムを用いて着色ガラスの小片を結合し、絵や模様を表現したものです。

ガラスに金属酸化物を混入することで着色しています。

キリスト教の教会や西洋館の窓の装飾に多く用いられ、外部からの透過光で見るため、非常に美しく映ります。

装飾を否定するモダニズム建築全盛の時期になるとあまり用いられなくなりましたが、今日では再びステンドグラスが見直され、公共建築、住宅、教会堂などに採用されています。

ガラス工芸として、ランプの傘などにも用いられます。

ノートルダム寺院のステンドグラス
▲ノートルダム寺院のステンドグラス
(フランス・レ=ザンドリ)

岐阜駅のステンドグラス
▲岐阜駅のステンドグラス
(長良川鵜飼[ながらがわうかい]をデザイン)

東京都庭園美術館
▲東京都庭園美術館
(旧朝香宮邸)内の照明


日本では近代建築とともにステンドグラスの技法が伝えられました。


素朴なものでは長崎市にある大浦天主堂(国宝)のステンドグラスがあります。
大浦天主堂(国宝)のステンドグラス

大浦天主堂(国宝)のステンドグラス

大浦天主堂(国宝)のステンドグラス

大浦天主堂(国宝)のステンドグラス

大浦天主堂(国宝)のステンドグラス

海外で制作された作品を輸入して取り付けることもありましたが、明治時代後半から日本人もステンドグラスの技法を身に付け、次第に自前で造るようになりました。

東京の慶應義塾大学図書館の大ステンドグラスは、和田英作の原画により、小川三知が制作したものですが、太平洋戦争の戦災で失われ、現在は原画をもとに復元されています。
慶應義塾大学図書館の大ステンドグラス

大正時代以降は洋風住宅の普及とともに流行し、一般の住宅にも使われるようになりました。

国会議事堂にあるステンドグラスは、日本で最も大規模です。

中央広間:
国会議事堂にあるステンドグラス中央広間

中央広間(天井):
国会議事堂にあるステンドグラス中央広間(天井)

中央広間(欄間):
国会議事堂にあるステンドグラス中央広間(欄間)

議場(天井):
国会議事堂にあるステンドグラス議場(天井)

公共建築物では、名古屋市市政資料館の中央階段室にあります。
名古屋市市政資料館ステンドグラス

名古屋市市政資料館ステンドグラス

パネルの強度を高める為に、鉛線の全面をハンダで覆い
接合する日本で独自に生み出された全面ハンダ技法を用いる事があります。


▼強化ガラスに着色ガラスを挟んだ三層構造の「ステンドグラス」。
 多数の商品をご用意しております。お気軽にお問合せください。
https://bit.ly/2vajMit
「ステンドグラス」


参考文献;
国宝 大浦天主堂
https://bit.ly/35zgvZW
慶応義塾大学図書館
https://bit.ly/2rqWrKP
国会議事堂
https://bit.ly/2KZa7Dv
名古屋市市政資料館:
https://bit.ly/2XT214t

wikipedia;
ステンドグラス(stained glass)
https://bit.ly/2DlVNB2
大浦天主堂
https://bit.ly/35vVC1Y
慶應義塾図書館・旧館
https://bit.ly/2DnxfaO
国会議事堂
https://bit.ly/35EHkfy
名古屋市市政資料館
https://bit.ly/35FvkKJ
小川三知
https://bit.ly/37KmLQv