ガラスの耐震設計について

東京都では、東日本大震災後の
2011年4月、耐震診断が義務化されています。

旧耐震基準で建てられた
自治体が指定する緊急輸送道路沿いの建物が対象です。

耐震診断や耐震化を行わない建築物は
所在地や建物の名称を、ホームページで公表し、
改修の着手を促しているようです。


弊社では、ガラスを取扱っているので、
ガラスの耐震設計について調べてみました。

地震で建物がゆれる時(建物の破壊以前に)、

・ガラスができる限り割れないように
・また、万一割れても飛散/脱落することがないように
 設計される必要があります。
・ガラスの設計施工については法律で規定されています。

(1)サッシの変形とガラス
地震による建物やサッシのねじれや変形が、直接ガラスに作用しないように
サッシとガラスのすき間(クリアランス)を十分取り、ガラスがサッシ内で自由に
移動・回転できるよう設計しなければなりません。

(2)ガラスが割れないための弾性シーリング材
パテなどの硬化性シーリング材を使用した場合、
ガラスとサッシが硬化接着して、ガラスの移動や回転を妨げられ
ガラスが割れてしまいます。
従ってグレイジングガスケットや弾性シーリング材を用います。

(3)飛散防止に有効な「合わせガラス」や「網入板ガラス」
合わせガラスや網入板ガラスは、割れた場合の飛散・脱落防止にとても有効です。
合わせガラスは、強靭な中間膜により、破片の飛散や脱落を防いでくれます。

(4)ガラスの耐震設計関係法規について
・3階以上の建築物の場合(昭和53年10月)
 屋外に面した、はめ殺し窓のガラス施工の場合、
 硬化性シーリング材を使用しないように規制されました。
 ※これは昭和53年2月と6月の宮城県沖地震によって、
  ガラスの破損・脱落など被害を受けたガラス窓のほとんどが、
  硬化性パテ止めのはめ殺し窓であったことによります。

・地上高31mを超える建築物の場合(昭和46年)
 上記の規定に加え、帳壁はその高さのある一定の変形に対しても
 脱落しないことが定められています。


(参考文献)
日本板硝子 住まいの窓ガラス情報サイト
https://bit.ly/2AF1GYT

板ガラスの標準施工
https://bit.ly/2LZ65dL
耐風圧・耐震設計関係法規
https://bit.ly/2SM3aYy

Wikipedia
耐震
https://bit.ly/2Cc1CzN
耐震基準
https://bit.ly/2sjvFRM
耐震工事(補強)
https://bit.ly/2FlLb76
耐震診断
https://bit.ly/2RKSvQF